平成9年
みるくの誕生
一組の働きながら子育てをしていた家族が、こどもが病気のときに子どもを預ける場所に困り、
母親が仕事をやめるという選択をしたことをきっかけに、熊本市の西南部の小児科医に働きかけ、
「地域で小児科医の管理の下に病児保育室を」という取り組みを開始するために、
「熊本市西部地区病児保育を考える会」を設立する。
小児科医を会長として、地域の保育園等へ「病児保育のアンケート」をとるなどして、
利用者がどのような病児保育の体制を望んでいるかという、調査を開始する。
そのアンケート結果をもとに、運営システムをつくり、行政へ病児保育室の認可に向けた働きかけをするも、実現せず。
しかし、地域の小児科で、「病児保育を考える会」に協力していただける小児科のかかりつけの子どもさんだけを、
小児科の一角で預かるなどの、細々とした活動を開始する。
平成15年
みるくの転機
六年間という長い時間、行政に病児保育室の必要性を訴え続けながらも、細々と活動してきたが、
利用したいという人は増え、小児科の一角ではなく、どこの小児科にかかっていても利用できる
病児保育室を作って欲しいという、利用者の要望が多くなるが、経営的に成り立たないということで、
なかなか前に進めないでいたとき、私たちの活動を知った、県の職員から
「NPO法人で運営してみてはどうか」という提案をされる。
会に協力していただいていた、小児科医と協議した結果、小児科医を理事として、母体を作り、
NPO法人を取得し「みるく病児保育室」として、スタートしようということになり、県のNPO協働センターの協力を得て、
平成15年3月全国で始めての病児保育を専門に運営するNPO法人を設立し、
病児の預かりのみではなく、急な発病時に、受診の代行などを行う、病児保育システムをスタートする。
平成16年
市の認可病児保育施設へ
利用者の「みるく病児保育室の経営を安定させ、保育室の運営継続を!!」という署名運動のかいもあって、
4月から、市の認可病児保育室となるが、市の認可になったことで、いろいろな規制がかかるようになる。
平成17年~現在まで
厚生労働省委託事業 こども緊急サポートセンター・熊本の開設
市の認可施設になる前に行ってきた、急な発病児の受診代行が出来なくなっていたことで、
なんとか打開策を考えていたときに、国から「緊急サポートセンター事業」の公募がある。
この事業によって、「受診の代行」や、利用者から常々希望のあった「発病児の保育園へのお迎え」ができるようになり、
仕事をしながら子育てをしている家庭に、受診代行、発病児の保育園お迎え、病児保育室での病児の預かりと、
トータルで公的システムとして、病児保育が出来きるようになり現在にいたる。